問題
PCSK9阻害剤として、本邦では( )が発売されている。
エボロクマブは、(ヒト・キメラ)型Ig( )抗体であり、 PCSK9の( )受容体への結合を阻害することで、 ( )受容体の分解を抑制し、血中( )の肝細胞内への取り込みを促進する。
解答
PCSK9阻害剤として、本邦では(エボロクマブ)が発売されている。
エボロクマブは、(ヒト)型Ig(G)抗体であり、 PCSK9の(LDL)受容体への結合を阻害することで、 (LDL)受容体の分解を抑制し、血中(LDL-C)の肝細胞内への取り込みを促進する。
ポイント
作用機序は単純であるので、しっかりと押さえておくこと!
PCSK9:LDL受容体分解促進タンパク質。肝臓で生成され、血中に放出され、LDL受容体と結合する
①PCSK9が結合したLDL受容体は、肝細胞内に取り込まれ分解され、LDL受容体ごと分解される。

②PCSK9の結合を阻止することで、LDL受容体は分解されず、再び血中のLDL取り込みに再利用される。(リサイクリング)

臨床現場では?
スタチンで効果不十分もしくは副作用等により使用できない患者さんに用いられる。
LDL降下作用はかなり強力で、家族性高コレステロール血症の第一選択薬である。
スタチンとの併用により、LDL-C取り込み効果での相乗効果が期待できる。(その他参照)
注射剤であり、2週または4週に1回投与する。
特段注意すべき副作用は現在報告されていない。
その他
PCSK9阻害剤として、以前はエボロクマブだけでなくアリロクマブも発売されていた。
2020年5月に特許権侵害を理由に国内では販売停止となっている。
~スタチンの弱みと相乗効果~
PCSK9はSREBPによって調整されており、SREBPの活性はPCSK9の合成を促進させる。
スタチンによるSREBP-2の活性化はPCSK9を増加させるため、投与量の増加してもLDLが下がりにくい。
PCSK9阻害薬をスタチンと併用することでスタチンの弱みをカバーするため、相乗効果が期待できる
参考

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