脂質異常症治療薬②(フィブラート系)

薬剤師国家試験

問題

  • フィブラート系薬剤は主に高( LDL・TG )血症に用いられる薬剤である。
  • フィブラート系薬剤は(   )を刺激して、
    • 血管内皮細胞膜では、(  )の発現量を増加させることで、血中での(  )の分解を促進する。
    • 肝臓においては、
      1. (  )を活性化させることで脂肪酸のβ酸化を亢進し、TG合成に必要な脂肪酸を減少させる。
      2. (   )を抑制することで、アセチルCaAからTGへの合成を阻害し、肝臓での中性脂肪の合成を抑える。
  • (   )は胆汁排泄型のフィブラートである。
  • PPARの「α」への選択性が一番高いのは(  )である。

解答

  • フィブラート系薬剤は主に高(TG)血症に用いられる薬剤である。
  • フィブラート系薬剤は(PPARα(ペルオキシソーム増殖剤活性化レセプターα))を刺激して、
    • 血管内皮細胞膜では、(リポタンパク質リパーゼ(LPL))の発現量を増加させることで、血中での(TG)の分解を促進する。
    • 肝臓においては、
      1. アシルCoAシンターゼ)を活性化させることで脂肪酸のβ酸化を亢進し、TG合成に必要な脂肪酸を減少させる。
      2. アセチル CoA カルボキシラーゼ)を抑制することで、アセチルCaAからTGへの合成を阻害し、肝臓での中性脂肪の合成を抑える。
  • クリノフィブラート)は胆汁排泄型のフィブラートである。
  • PPARの「α」への選択性が一番高いのは(ペマフィブラート)である。

ポイント

言葉一つ一つを整理して押さえて作用機序を抑えていく!

まず、大まかに作用機序の概略図を記載しておきます。

1、通常の脂質代謝の流れ。血中のTGはキロミクロンやVLDLによって運ばれる。

2、フィブラートの大まかな作用点。TGを分解、合成抑制する方向に働く。

他に、PPARαの活性化は、HDLのアポリポタンパク質であるアポA-Ⅰ、Ⅱの産生を促進し、HDLを増加させる作用もある。

下記に用語の詳細を記載していておきます。

~PPAR~

  • 活性化すると炭水化物や脂質の代謝を促進する核内受容体
  • α、β、γ、δなどがある。PPARを刺激するという観点で、ピオグリダゾンと構造式は類似している。
  • PPARαはEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和多価脂肪酸をリガンドとする。発現臓器血管内皮細胞肝臓、心臓などがある。

~リポタンパク質

TGとコレステロールを輸送する物質。下記の4形態は押さえておく!

キロミクロン(CM)VLDLLDLHDL
役割食事由来TGを肝臓へ輸送肝臓で合成したTGを抹消へ輸送肝臓から抹消へChoを輸送
※Cho:コレステロール
抹消から肝臓へChoを輸送
分解酵素LPL(リポたんぱく質リパーゼ)LPL
アポリポタンパク質アポB-48アポB-100,アポC-Ⅱ等アポB-100アポA-Ⅰ等
  • 因みに右に行けば行くほど密度が高くなる。
  • LPL:毛細血管の細胞膜表面についている、キロミクロンやVLDLを加水分解する酵素。

※アポリポタンパク質については下記サイトが分かりやすい。

https://lifescience-study.com/3-lipoproteins-and-transportation-of-lipids/

臨床現場では?

・高TG血症の第一選択薬として用いられている。

・フェノフィブラートは近位尿細管の尿酸再吸収トランスポーター(URAT1)を阻害する作用があるため、高尿酸血症を併発している患者に用いやすい。

・スタチンとの併用で汎用されているが、慎重投与であり、横紋筋融解症に注意する。

・ペザフィブラートは透析患者には禁忌である。

その他

脂質異常症ガイドラインでは、ペマフィブラートはSPPARMα(選択的PPARαモジュレーター)と別に分類されている。

参考

フィブラート系薬の解説|日経メディカル処方薬事典
フィブラート系薬の効果・作用機序や副作用、一般的な商品や特徴を解説しています。「処方薬事典」は日経メディカルが運営する医療・医薬関係者向け医薬品検索データベースです。
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